岩手わんこそばと紅葉の旅
2003.11.7(金)〜9日(日)

同行者:高校の友人S

往路 夜行バスで池袋駅より花巻駅まで
復路 一ノ関駅から新幹線指定席で大宮駅まで
宿 SLホテル(小岩井牧場内)


8日(土)

バスを降りたら冬でした。
東京との温度差10℃…っ…朝の最低気温7℃…さみぃ…(がたがた)

まずは花巻から釜石線で遠野へ移動。見学施設が開く9時までの一時間、遠野駅で観光案内パンフや時刻表の確認をしていたら、連れがおじさんに声をかけられていた。
「遠野の祭りはにぎやかでねぇ」
「どこから来たの?一人?」
などなど…暫く逃がしてくれなかった(苦笑)
ようやく話の切れ間を見つけ、じゃと駅を後にしたら、なんとそのおじさんが後から付いて来て
「案内してやるよ。俺は農家で今暇だから」
……いや結構です…
とも言えず、自分のことをしゃべりまくるおじさんに適当に相槌を打ちながら、一緒に遠野城下町資料館へ。
「外で待ってるよ」というおじさんを残し、中に入る。次の博物館にも付いてくる。やっぱり入り口で待つつもりらしい。
この博物館、遠野の昔話を映像やテープで流していて実に面白いです。面白そうなタイトルを見ると再生ボタンを押すので、結構長い時間見学していました。
「おしらさん」と「ホトトギスとカッコウ」の話は驚愕物。おしらさんは岩手の昔話では有名らしいので、機会がありましたら是非見てみてください。ちょっと日記では書けない内容だわ(笑)
ゆっくり見学し終わって出口まで来ると、受付にいた人が私たちを見つけて慌てて近寄ってきた。そして、
「一緒に来たあの男の人、何者?」
おじさんは私たちが中々出てこないと心配してうろうろしていたらしい。入館した時の私たちの様子で、彼女は私たちが困っているのに気づいてくれていたようで。
「裏口から出て行くといいわ。あの人には上手く言っておくから」
ありがとうございます!実際この後どうしようかって思ってたので大助かり。
こっそり裏口から出させてもらい、多少罪悪感に苛まれつつ昔話村に向かいました。
時間の都合で語り部さんの生の話が聞けなかったのが悔しい…。ビデオ買っちゃいましたさ。民話大好き。

遠野を後にし、一気に盛岡へ。
今回の旅行の目的でもある、わんこそばを食べに行きました。
2500円と3000円と5000円のコースがあって、何が違うんだろと思いつつ、安いほうがいいよねーと2500円コースを注文。
そしたらマッチ箱を渡され「これで数を数えてください」との事。
しまった!3000円コースだと椀を重ねてくれたのか!
最初はペースも判らず必死に食べてたので、何杯食べたかよく判らんですが、多分64杯くらいは行きました。15杯で盛りそば1杯だから4人前は食べたって事ですな。
女性の平均は30杯だそうだから快挙でしょう。
美味しかったけど、味わってる余裕はないし忙しないしで落ち着かないです。ゲーム感覚で食べるのであって、しょっちゅう食べたい物ではないですね。絶対胃壊す。
流して食べてるから胃は一杯だけど、食べたって満足感が薄い。口は食べたいのにお腹はパンパンって感じ。
蓋を閉める閉めないのやり取りが始まってからの店員さんは、実に楽しそうでした。
これが楽しみなんだろうなあ(笑)

バスの時間まで少しあったので、腹ごなしに不来方城まで歩く。
紅葉が見事でしたーっ。ここの天守閣の紅葉は真っ赤になるの!
写真を撮っていたら、またもや連れがおじさんに声をかけられていた。
「写真とるならあっちがいい。向こうの方が紅葉が見事だ」
生返事をしていたら、来いと呼びつけられた。やはり逃がしてはくれないらしい(苦笑)
おじさんオススメポイントで写真を撮り、慌てて駅に戻りました。
おじさんキラーめ(笑)<連れ

それからバスで小岩井牧場へ。
11月からは入場無料です。ショーも何もやってないからね。羊も牛も飼育舎にいて近寄れないし。
本日のお宿はこの牧場にあるSLホテル。寝台車を改装してホテルにしたものです。
寝台車は何回か乗ったことあるけど……地上に止まってる寝台車って変(笑)
全室個室の二段ベッドで、後は寝台車そのものです。お風呂は隣の建物にちょっとした民宿サイズの大浴場があり、夕食は牧場の牛を使った牛肉料理。
パンとバターは自家製、スープもメインも美味、デザートのチーズケーキがまた激ウマと幸せ〜V
土曜日は夕方6時からスターウォッチングがあったのですが、今日は生憎の曇り空&パラパラ小雨だったので見ることは叶わず。うーん満天の星空を天体望遠鏡で見て見たかった…
代わりにスライドを見せてもらいましたが、暖かく薄暗い部屋でのスライドって眠くなるよ……寝たくないのに寝そうになってしまう、学生時代の感覚を思い出しました(笑)

テレビも何もないので、11時には就寝です。
自然のど真ん中の電車の中でおやすみなさい。


9日(日)

牧場で朝の買い物をし、今日は平泉へ向かいます。
目的は中尊寺と毛超寺の紅葉。ここの紅葉も真っ赤になって実に綺麗なのです。
数年前たまたまこの時期に中尊寺に来て、その紅葉の見事さに感動して、また来るなら絶対秋!と思っていたのですよ。
今年はびみょーに早かったみたいで、まだ真っ赤とは行きませんでした。
でも来週末だったら終わってたかも。うむむ…前来た時は本当にいいタイミングだったんだなあ。
駅前でレンタサイクルを借りたら、金色堂の無料入場券を貰いました。
800円がタダですよ!?例え貸してる自転車がボロでも借りて損はない!

昼ごはんは寒い中冷麺を食べました。
辛いもの好きな人にオススメ。
ううう、岩手四大麺二つしか食べれなかった…あとはひっつみとじゃじゃ麺。
次回はじゃじゃ麺を食べるぞ!

両親が新潟寄りの長野出身なので、北国は肌に合うみたいです。
青森秋田岩手山形福島は好き〜。食べ物や空気が好きです。
岩手は落葉樹と常緑樹が混在していて、葉の落ちきった木々の合間にぽつんと青々とした木が立っています。
黄色と赤に紅葉した葉の隙間からみえ隠れする深い緑色。不思議な光景です。
岩手は太い木が多く、自然の濃い地域ですね。
昔は神隠しも多かったとか。立ち並ぶ見事な木々を見ていると、確かに物の怪が出てきてもおかしくないなあとか思います。
寒い地方にはやはり冬行くのがいいですね!身を切るような寒さが、浄化してくれるような気がします。

上りの東北新幹線は、東海道線と違って皆終点まで降りないので、座れなかったら東京までまず席は取れません。
本数も車両も少ないしね…一本見送るという訳にはいきません。
前の旅行でそれが身に染みていたので、今回は指定席を取りましたが、あれれ?結構席空いてる。
これなら自由席でも良かったかな。

秋と自然と食を満喫した旅でした。



<<-戻る